腰部脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症について



◆腰部脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症の両疾患に共通の代表的な症状に間欠性跛行があります

間欠性跛行(かんけつせいはこう)とは?
歩いていると足がしびれたり痛くなって歩けなくなるが、
少し休むとまた元に戻って歩けるようになることを繰り返す症状です。


●腰部脊柱管狭窄症とはどんな病気?(神経性)
  加齢現象などで背骨が変型し、狭くなった脊柱管の中で神経が圧迫されて、神経の栄養動脈がうまく流れないために足や腰がしびれたり痛んだりする病気です。

●閉塞性動脈硬化症とはどんな病気?(血管性)
腹部〜下肢の動脈が詰まったり細くなったために下肢に十分な酸素供給ができなくなって間欠性跛行が生じる血管の病気です。

●腰部脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症の症状の比較

 
腰部脊柱管狭窄症 閉塞性動脈硬化症
腰痛 あり なし
安静時の下肢痛 なし あり
歩行時の下肢痛 あり あり
下肢の冷感 あり あり
下肢のしびれ感 あり(立っている時に多い) あり
足部の色調 正常 白い
足部の温度 正常 冷たい
自転車の乗車 正常 下肢痛出現
足部の動脈融知 正常 触れない




腰部脊柱管狭窄症

●腰部脊柱管狭窄症の特徴的症状

  • 三大兆候:腰痛、下肢痛、間欠跛行
  • 中高年に多い。
  • L4-5、L3-4に多く見られる。
  • 女性では変性すべり症が多い。
  • 腰を反らすと痛みが悪化し、前かがみになったりイスに掛けたりすると軽快する
  • 歩いたり立ったりしなければ、無症状のことが多い。しかし神経が変性(細胞が死ぬ)するといつもしびれている。

腰部脊柱管狭窄症は、背骨が変型し、背骨の中を通っている神経が圧迫され、
足や腰の痺れ、痛みが生じる病気です。
神経が圧迫されていない正常な状態 脊柱管狭窄症のため神経が圧迫されている
正常(神経の圧迫はない状態) 腰部脊柱管狭窄症(神経が圧迫されている)

神経が圧迫されていると中を通っている血管の血流が悪くなって歩行時の太もも・ふくらはぎの痺れや痛みの原因になります。
   
体を後ろに反らすと血流が悪くなります 前かがみになると血流が良くなります



◆前かがみで少し休むと症状が楽になるのは、
腰部脊柱管狭窄症に特有の症状です。





歩き出してしばらくすると、
ふとももや膝から下に痺れや痛み、
ツッパリ感があらわれ、
徐々に強くなり歩きづらくなる






前かがみで少し休めば、
痺れや痛み、ツッパリ感がなくなり、
歩けるようになる。

◆前かがみになると、背骨の中を通っている神経に対する圧迫が軽減され神経の中を通っている血流も良くなって症状が楽になります。
背筋を伸ばして立つと、神経が圧迫され、血流も悪くなり、痛みや痺れを感じます。


●腰部脊柱管狭窄症の治療
◆保存的治療
・運動療法・・・・ 歩行訓練、プール内歩行、エアロバイク、腹筋、背筋
・物理療法・・・・ 温熱療法、電気療法、水治療法、腰椎牽引
・装具療法・・・・ 軟性コルセット、腰椎前屈装具(つけると前かがみになる)
・薬物療法・・・・ 血管拡張剤、循環促進剤、消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、ビタミン剤、温湿布剤
◆手術療法(保存的治療を3ヶ月行っても無効の場合)
・椎弓切除術、腰椎除圧固定術など


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※足や腰に痛みやしびれを感じると、動くのがおっくうで安静にしがちですが、安静は体に良いことばかりではありません。動ける範囲でなるべく体を動かすようにしましょう。





※整形外科医師による参考資料を基に作成しております。



閉塞性動脈硬化症(ASO)
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