閉塞性動脈硬化症

 (ASO)
a
rteriosclerosis obliterans


閉塞性動脈硬化症(ASO)は手足の動脈が狭くなったり、詰まったりすることによって起こる血管の病気です
●閉塞性動脈硬化症(ASO)の特徴的症状

Fontaine(フォンテーン)の分類

1度・・足が痺れたり冷えたりする

2度・・歩くと足が痺れて痛くなる(間欠跛行)
(※1、2度の症状は腰部脊柱管狭窄症に似ている)

3度・・安静時の下肢、足の痛み

4度・・足の潰瘍、壊死


仰向けで下肢を挙上すると下肢が蒼白になる。(挙上試験)

足の動脈が触れにくい、触れない

●閉塞性動脈硬化症(ASO)の治療
フォンテーン1、2度
保存的治療
・運動療法…歩行訓練、プール内歩行、エアロバイク
・物理療法…温熱療法、水治療法
・薬物療法…血管拡張剤、循環促進剤、坑血小板剤、ビタミン剤


フォンテーン3、4度
保存的治療+手術療法
・血行再建術
・再建不能時は切断術


手術は手や足への血流を増やすために行います


血管の手術

血管内で風船を膨らませて狭くなった血管を広げる
再び血管が詰まらないようにステント(薄い金属の管)を血管に入れることもあります

※手術の対象となるのは歩行可能距離が300メートル以下の場合です

◆血管が75%ぐらい詰まっていても症状として出ないケースもあります。しかし、この病気は、足を切断することがある以上に、他の血管性の病気で亡くなることが注目されています。

◆高齢化社会や食生活の欧米化などにより、動脈硬化症の疾患は増えています。60歳代~70歳代の比較的男性に多い。しかし、若い人や女性の発症も増加傾向にあり、喫煙と高脂血症(特に中性脂肪)が関与していると考えられます。

◆ある一定の距離を歩くと、足の筋肉が痛んで歩けなくなりますが、歩くことをやめれば痛みは止まります。距離は人によってまちまちで、10mの人や1kの人もいます。しかし、ASOの人は同じ人であればいつもある一定の距離で足が痛くなります。
ASOは主に内科や外科での診断となるのに対して、腰部脊柱管狭窄症は整形外科での診察となります。各科は連携ががあるので積極的に申し出るように。
●閉塞性動脈硬化症(ASO)を予防するには?
高血圧、高脂血症、糖尿病の予防が基本です。
喫煙は血管壁を傷つけ、動脈硬化を促進しますので禁煙を心がけるようにします。
足の筋肉は使わないと徐々に血液の供給量が減るので、1日2~3キロでも歩くことで下肢の筋肉を鍛えましょう。

・足を清潔にする。
・血圧は80/130~140mmHg以下
・コレステロール210mg/dL以下
・中性脂肪120~130mg/dL以下




※整形外科医師による参考資料を基に作成しています。

腰部脊柱管狭窄症

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