kanepupuさんの闘病記(4)

頚椎椎間板ヘルニア 手術療法
2013年3月 韓国にて手術するものの、2か月で再発!
そして韓国の別の病院で再手術を!しかしこの手術は失敗!
その後、日本で3度目の手術を受けることになる。


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韓国の手術は大失敗!
以前から兵役の必要性など強硬な発言があったので心配していたことが起きてしまったと感じた。
日本と韓国の長年の政治問題がこういうところから起きていると強く感じた。なぜここまで馬鹿にされないといけないのか?怒りで震えが止まらなかった。
この時、同時進行でニール・クレーバー先生に診断を受けた。
彼は非常に怒っていた。韓国の1回目の手術が失敗しているにも関わらずなぜ2回目も韓国に行ったのか?と呆 れていた。
オーストラリアで手術をしなかったのは先に明記した理由からである。
画像診断結果から2回目の手術も失敗していると断言した。しかし後縦靭帯骨化症を患っているという説明はなかった。
彼からは「ディザスター(大失敗)」が何度も発せられていた。また手遅れで私にできることは何もないと断言した。


しかし神経の圧迫を診断するうえでミエロをアラマンダ病院でやってみようと話があった。1日入院しなければいけないがその先生の指示に従った。
ミエロ診断後、彼からはやはり何もできないと一蹴されて地獄に叩き落された気になった。
後日彼と予約をとり外来診断してもらうと、1つだけ方法があると言い出した。内容を聞くと脳神経外科のリオン・タン先生と共同でADR、ACDFすべてを取り除き人工の骨で固定融合するという手術提案であった。しかしこの手術は非常に危険であり一歩間違うと車いす生活になるかもしれないと言い出した。
彼は2回目の手術によって頸椎の骨が砕け脊髄に刺さっているとまで言い出した。そんなことは絶対ないと私のほうが呆れていた。
後縦靭帯骨化症も診断できなかったので誤診であると確信した。彼の言うとおりに手術をすると私の人生は終わると思った。

「みんなヘルニア仲間」掲示板に投稿!
韓国からはあのような罵声を浴びせられて途方に暮れ、この内容を「みんなヘルニア仲間」に投稿したところ土屋先生からメールがきた。
それから個人メールを通して9月初めから約3か月間、私の症状について色々相談に乗っていただいた。精神的に非常に助けられた。
この時期は精神的にかなり追い込まれ自律神経失調症によるピリピリとした痛み、痺れが体のあちこちで起きたが、その後、時間が解決してくれた。
術後12カ月の症状が治らないため、2014年12月に日本に一時帰国することが決まっていたため思い切って土屋先生がいる浜松に行く決意をした。

2014/12/19 14:00に土屋先生に伺いに上がり、MRI、3D-CT、レントゲンを撮り、診断していただいた。
3D-CTの画像をベースにとても細かく論理的に説明いただく。私の現在の症状はC6/7の神経根の狭窄症とのことだった。原因は骨ではなく術後発生した肉芽組織だろうとのことだった。
後縦靭帯骨化症はC5/6にあり手術する場合のシュミレーションを分かりやすく説明いただいた。
脊髄症が出ていないのですぐに手術は必要ないが、箸が持ちにくくなった、転びやすいなど脊髄症の症状が少しでも出てくるようなったら手術しなければいけないと説明いただいた。
診断が終わった時には18:00近くになっており4時間も私のために時間を取ってくれた。通常では考えられないような丁寧な対応をいただき素晴らしい先生に巡り合えたと実感できた。
現在の自覚症状の手術は日本滞在中に行うことができるという話もいただいた。もし手術をする場合、年明けの2015/1/5に可能ということだった。

手術をすべきか非常に迷ったが、その時は決断はしなかった。理由は今までの経験から安易に手術を決断してはいけないと強く思ったからである。ポイントは以下3点である。
・過去の2度の手術により安易に手術をしてはいけない。
・素晴らしい先生に巡り合えたと実感できた
・簡単に日本に来て手術することができない
しかし2014/12/25までには決断してくださいとのことだった。色々考えた末に2015/1/4に入院、1/5に手術することを決断した。
すずかけセントラル病院で3度目の手術
2015年1月4日にすずかけセントラル病院に入院して精密検査を行った。
翌日1月5日、手術前に手術内容、手術リスクの説明を詳しくお話いただき、手術同意書にサインをした。
その日の10:00 より、顕微鏡下頸椎前方椎間孔拡大術(MACF)の手術をし病室には14:30に戻ってきた。
先生より肉芽組織が神経根を圧迫していたと説明を受けた。
3時間後には歩いて移動できるようになっていた。翌日画像を撮り直し詳しく説明いただいた。その後4日間の最短入院だった。
痺れは徐々に治まりつつあるが、まだ全快とまではいっていない。先生より半年は様子を見ていただく必要があると説明を受けている。

素晴らしいと実感できた先生と巡り合えたので、今後は何かあれば土屋先生に頼っていこうと思っている。
土屋先生と巡り合えたのは奇跡だと思っている。楽楽さんのHPのヘルニア仲間の掲示板には非常に感謝している。

いい先生、いい病院を探すことがいかに重要か痛感している。私の場合そもそも慎重に行動するほうではあるが、住んでいる環境の影響もあり中々いい先生に巡り合えなかった。本当に運がなかった。
遠回りしたが最終的にいい先生に巡り合えたと思っている。
しかしこれはゴールではなく後縦靭帯骨化症の治療の始まりを意味している。
韓国での手術の問題点やリスク
 韓国での手術については問題がいくつかある。
1. 後縦靭帯骨化症を患っていることが分かっていたにも関わらずACDF(プレート)で固定してしまったこと。
本来であれば骨化している箇所を削り取ってから固定する必要がある
2. ADR(人工椎間板)が中心に挿入されておらず左側に寄っていることによって反対側に骨融合が起こり骨同士がくっ付いてしまっていること。それによって椎間板の本来の動きがなくなっている。
3. 手術同意書に術後リスクとしてこのことが明記されていない
4. 術後の正しいフォローが国を跨ることによりできていない


1,2 について病院、間に入っているコーディネーターに連絡を取ったが、問題なしとして一蹴された。
1. については後縦靭帯骨化している箇所を取り除くと神経膜が破裂し死ぬとまで言われたが、土屋先生からは例え神経膜が破裂しても死ぬことはないと言われた。それより骨化している箇所を取り除かないでプレートで固定してしまったため今後の治療を難しくなってしまったことが問題である。
2. については私の体の反応でADRが入った上下の骨同士が融合されたことは問題なしと診断されたが、そもそもADRは人工椎間板として柔軟に動くことができないといけない。それが固定されてしまったためACDFと同じようになってしまった。ACDFとADRだと費用が全く違い、ADRの費用は非常に高い。執刀医は病院長であるにもかかわらず未熟としか言えない。

ナヌリ病院のザン・ジス院長に医療保証についてメールしたところ、歩くことも走ることもできるので保証はできないと一蹴された。論点をすり替えられているように強く感じた。
ザン・ジス院長からのメール内容は以下となる。

For the save your neck motion, I have selected 1 level ADR and 2 level ACDF (hybrid). But sometimes, fusion has happened at ADR level(Heterotopic ossification). It is reaction of your body(ossification reaction). It is inevitable reaction. Your OPLL at cervical spine is the one of them. It is not mistake of surgical procedures. If a fusion with C3 and C4 were happened, there is no problem. I can not understand What is the disaster? OPLL at cervical spine is disaster disease sometimes. Preoperative MRI showd severe cervical cord compression which could result in impending paraplegia. But now, you can walk and run without neurologic defict after surgery. I can not compensate.

国を跨いだ治療についてはこのような問題が起こる可能性があるということを皆さんにわかってほしい。手術がうまくいけばいいが、うまくいかない場合、韓国側の病院あるいはコーディネーターにはこのような逃げ道があるということだ。これは韓国だけではなく他の国でも当てはまると思う。

土屋先生曰く、1.手術結果によっては脊髄症を発症していたかもしれないと言われたので、恐ろしくなった。
術後リスクについてはしっかり手術前に聞いて書面に残す必要がある。
これがないと医療訴訟を起こすにしても難しい。
日本であれば医療訴訟になってもおかしくないと土屋先生から言われた。弁護士に相談したところ韓国の治療に関して日本で訴訟することはできないと言われた。
韓国での訴訟は国が国なので、非常に悔しいが難しいと思っている。

手術直後はみんな感謝すると思うので、南柱翰(ナムジューハン)が撮影した以下私のインタビューは信用しないでほしい。
http://showamc.cafe24.com/bbs/board.php?bo_table=board5_1&wr_id=143

また、日本では神経根圧迫による椎間孔拡大術を行っている病院、医師がほとんどないことが問題であると思っている。土屋先生がいるすずかけセントラル病院(現在は品川)では以下のいずれかに該当するときは手術適応があると判断している。
1. 症状が強くて眠れない、あるいは仕事・家事に著しく支障がある場合
2. 保存的治療の効果が不十分な場合
3. 再発を繰り返す場合
4. 麻痺または筋萎縮を生じている場合

日本の他の病院、医師も同じように積極的に治療するようになってほしい。
日本の今の医療診断からは多くの医療難民が発生し、同じ病気で苦しんでいる患者は間違いなく路頭に迷ってしまう。医師の診断通り、保存療法で時が経ってしまうと治療が手遅れになる可能性もあると思う。

私の場合、日本で積極的な治療をしようと思い一時帰国したが、実家周辺の病院、医師から期待と反対の治療提案を受け絶望していた。
日本は最高の医療を受けられるという思い込みがあったため、積極的な治療が受けられない病院があまりにも多すぎることに悲観している。OPLLの見落としがあったことにも憤りがあった。OPLLが最初の日本一時帰国時に分かっていれば治療方法も変わっていたと思う。それを考えると悔しい。

オーストラリアの病院はそもそも後縦靭帯骨化症を患う患者がいないため誤診につながったのではないか?と 思っている。
土屋先生に確認すると、頸椎の骨が砕け脊髄に刺さっているのではなく割れているように見えるのは骨ではなく残っている後縦靱帯骨化症の一部とのことだった。
やはり誤診だった。

私はオーストラリア、韓国、日本の病院、医師の診断に振り回されてきた。それぞれの病院のHPには良いことしか書かれていないので患者の声が客観的に反映されていない。
海外のメディカルツーリズムをしている病院だとなおさらだ。
費用を含めて適切に手術を行っているか、いい先生、いい病院かどうかは客観的な患者の声が反映されている掲示板などの情報を頼らざるをえないと思っている。
自分の周りにいい先生がいなければ時間をかけてコツコツと調べないといけないと思う。
私は石橋を叩いて渡るような慎重な行動を取ったつもりでいたが、住んでいる環境にも影響され間違った判断をしてしまった。私のようなケースはほとんどないと思うが、自分の周りにいい病院、先生がいない場合、十分に注意してほしい。私のこの闘病記が、そのための1つの情報になればと切に思っています。

長文、乱文を最後まで読んでいただきありがとうございました。

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