骨は、まずたんぱく質があって、それにカルシウムや、

リンや、マグネシウム、フッ素、亜鉛などの

いろいろなミネラルも含まれています

骨 粗 鬆 症

 骨量(リン酸Ca+コラーゲン)が減少し、骨がスカスカになり骨折しやすい状態になります。

主な要因として、

閉経、加齢、慢性的なカルシウム不足、運動不足などによって

骨を作る骨芽細胞より骨をとかす破骨細胞の力が強くなって

骨が弱くなってしまいます

         正常の背骨             骨粗鬆症の背骨
骨の中のカルシウム、たんぱく質、リンの量が減少するために
骨が目の粗いスポンジ状になりもろく折れやすくなる。
日ごろの食生活、生活習慣も関係してくる
            


●骨粗しょう症の主な症状
 ・椎体圧迫骨折(体重がかかると脊椎が潰れてしまう)
  腰痛、背痛、背骨の変形(腰や背中が曲がる)、身長の短縮
 
 ・太ももの付け根の骨折(大腿骨頚部骨折)
 
 ・手首の骨折(橈骨遠位端骨折)

 ・腕の付け根の骨折

※骨粗しょう症が原因の骨折により寝たきりになることが多い。ちょっとしたことで骨折する。 骨粗しょう症は女性に多い。

●骨量の変化

  骨量は思春期に増加し、20歳前後で最大に達します。その後40歳前後まであまり変化はありません。

  一生のうちで一番骨の量が多い時期をピークボーンマス(peak bone mass)という。

  これが多いか少ないかで年をとってから差が大きく出ます。

  体の中には約1キログラムのカルシウムがあり、その99パーセントが骨の中にあり、

  あと細胞や血液等にもある。血液の中のカルシウムが不足すると、骨のカルシウムが溶け出して血液中に入る。

  腸から吸収されたカルシウムは、骨の形成に補充される。

  一日に骨から出入りするカルシウムは約500ミリグラム前後です。

  痩せている人より太っている人の方が骨の量が多い。無理なダイエットは骨減少し骨粗しょうになりやすい。


●カルシウムの調節
 副甲状腺ホルモン

血中カルシウムイオンが低下すると副甲状腺ホルモンが増加し、腎臓でビタミンDが
活性化され、尿へのカルシウムの排泄を抑え
骨からのカルシウムイオンを増加させます。

 カルシトニン 血中のカルシウムが増加したとき甲状腺から分泌されるホルモン
これは破骨細胞に作用して骨からのカルシウムの動員を抑える。
 ビタミンD 皮膚で作られるビタミンD3(日光に当たると作られる)と食物から摂取するビタミンD2は肝臓で
活性化し腸管からのカルシウムの吸収促進、腎臓からのカルシウムの排泄を調節する。
 エストロゲン 骨吸収因子(破骨細胞を活性化する)の分泌、作用を抑制し骨成長因子の
分泌と作用の
促進

 ●骨粗鬆症の分類

   原発性骨粗・・・老人性骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症

   続発性(二次性)骨粗鬆症・・・クッシング症候群、性腺機能不全、

   副甲状腺機能亢進症、ギプス固定後など。

 ●骨粗鬆症による骨折
              
   大腿骨頚部骨折(内側・外側)、脊椎圧迫骨折(胸腰移行部)、

   橈骨遠位端骨折(コレス骨折)、上腕骨外科頚骨折

 ●診断

   X−P、骨密度(Young Adult Meanの70%以下)、脊椎骨折や

   大腿骨 頚部骨折

 ●予防と治療

   早い時期に骨量の測定検査を受け、骨量の減少を防ぐよう、

   カルシウムやビタミンを多く含んだバランスのとれた食事や、

   適度の運動で骨量減少の予防効果ができる。
       
   日光に当たる(一日10分程度でも十分)

   薬物療法(活性型ビタミンD3、カルシトニン製剤など)

   転ばないようにする。



※カルシウムを多く含まれる食品とカルシウムの吸収を助けるビタミンDを多く含まれる食品を十分摂取しましょう。
サケ、うなぎ、サンマ、カレイ、小魚、ひじき、わかめ、卵黄、レバー、牛乳、チーズ、脱脂粉乳、豆腐、小松菜、ごま、キクラゲなど・・
カルシウムの吸収を妨げるインスタント食品は控えめに。

整形外科医師による参考資料をもとに作成しました。

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