交通事故による頚の痛み

むち打ち損傷、頚椎捻挫、頚部挫傷、外傷性頭頚部症候群など

■交通事故による症状は、おもに首の関節の捻挫とバレリュー症状にわかれます

 ◆首の捻挫
頚部痛、頭痛、頚椎運動制限、痺れ、耳鳴り、肩痛、背痛など

 
◆バレリュー症候群
 頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、視覚障害など
■治療

★初期(急性期) 1ヶ月以内
 浮腫の軽減
 
 出血の軽減

治療およびリハビリテーション
首を動かさないように横になり安静にする(少なくとも一週間)

頚椎のカラーの使用
 軽症:1~2週間  重症:4~8週間


薬物療法

 ・消炎、鎮痛、鎮静剤
 ・精神安定剤
 ・筋弛緩剤



★中期(亜急性期) 1~3ヶ月
 ・血流の改善
 ・筋スパズムの鎮静
 ・筋力の回復


治療およびリハビリテーション
 ・頚椎牽引療法(5~12kg・10分)
 ・温熱療法(ホットパック、マイクロ波など)
 ・低周波治療(干渉低周波・SSP)
 ・神経ブロック
  圧痛点の局注
  大後頭神経ブロック
 ・等尺運動練習
 ・体操療法


薬物療法
  ・消炎、鎮痛、鎮静剤
  ・精神安定剤
  ・筋弛緩剤




★慢性期 3ヶ月以上
 ・中期の継続
 ・心理的加重への対策
 ・社会復帰促進

治療およびリハビリテーション
・全身的調整
  筋力増強訓練
  耐久力増強
  集中力訓練

・心理分析、心理療法
・社会的問題点の調整、加害者との関係、
 保険手続き、職場との調整、家庭環境の改善

薬物療法
・消炎、鎮痛、鎮静剤
 ・精神安定剤
 ・筋弛緩剤


手術
・6ヶ月以上症状が続きXPに変化を認めるもの
・レベル診断がすべて一致するもの

■交通事故による症状がなかなか良くならない場合

◆頚椎椎間板ヘルニア
事故前から無症状のヘルニアがある場合がほとんど。
一度の事故でヘルニアが飛び出すことはまれです


◆頚部脊柱管狭窄症

生まれつき脊髄が入っている頚椎の脊柱管が狭い人
頚椎の老化現象で脊柱管が狭くなった人

◆バレリュー症候群
・自律神経系の症状
・軽度の脳神経の症状


◆精神的苦痛
・被害者意識・・自分は悪くないのに…
この問題は大きいです。ずっと尾を引くことになるので
・個人的に複雑な事情をかかえている場合
・被害者自身の性格?など








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※整形外科医師による参考資料を基に作成しています