| 手術でも保存療法でも、「どうして痛いの?」という痛みのメカニズムを知ることが重要だと思います。ぼくは技術屋の性で、「現状把握→問題要因の分析→対策の立案」という流れが無いと納得できません。
苦しんでいる方々は現在の状況の判断が本当に正しいのか自信がありますか? 現代の腰痛治療が正しいかどうかはとても疑問ですよね。だって、みんな治っていない。
ぼくが通院している五反田のペインクリニックの患者の大半は手術で治らなかった人たちです。 慢性化した痛みはもはや器質的な問題とは違うところに発生していると、最近では多くの研究者が言っています。
抗うつ剤、抗不安剤は心療内科やペンクリニックでは慢性疼痛の患者、あるいは手術しても痛みが消えない患者に盛んに投与します。 沢山の種類がありますから、症状によっても薬の種類と量が違います。
腰痛患者が決して「鬱病」なのではないのです。 重度のヘルニアをせっかく除去しても、脳が痛みを記憶してしまっていて、その悪循環があるからなのです。
「幻肢痛」なんてのはその最たる例です。 この痛みの悪循環の状態では、ボルタレンやロキソンといった鎮痛剤はなかなか効かないのです。ぼくもそうでしたし、私の主治医も言っていました。 それは痛みの発生メカニズムが違うためです。 こういった悪循環症状を断ち切るために抗欝剤、抗不安剤は効果を発揮するのだそうです。
再度の手術をする前に「心理的・社会的」要因による「痛み」ではないかと疑ってみて、それに対するアプローチをしてみるのも無駄ではないと考えます。体も傷つけないし、お金もかかりませんよ・・。
下記は、「腰痛は脳の勘違いだった」に投稿されたレビューです。
@ 痛みのメカニズムを知る, 2007/6/5 「腰痛は脳の勘違い」「慢性疼痛には抗うつ剤が効く」「痛みの原因は心理的なもの」など、にわかには信じがたい事がこの本には書かれている。自分もそうだった。 しかし、4ヶ月に及ぶ激痛から解放されたのは、筆者と同様、トリガーポイントブロックと抗うつ剤の服用を始め、心と痛みの関係を知る事ができたから。 慢性疼痛を治すのは、実は簡単である。難しいのは、「痛みのメカニズム」を知り、理解し、受け入れ、積極的に治療できるかどうかである。自分の場合は、整体も理学療法も鎮痛剤も効かず、手術も否定され、始めて受け入れる事ができた。 この本には、7年間に及ぶ腰痛を3ヶ月で治した筆者の治療経過が記されている。これは慢性疼痛に苦しんでいる人にとって大きな武器となるだろう。メカニズムを知れば、怖いものはもう何もない。あとは自分を信じて積極的に治療できるかどうかだ。 筆者同様、慢性疼痛に苦しむ人が一人でも減るよう、願う。
A 出版されている腰痛治療の本の数には驚かされます。いかに腰痛症の実態が解明 されていないかを物語っているような気がします。この本では「実績ある腰痛患 者」である筆者が腰痛の発生メカニズムを研究し、具体的な治療のアプローチを 示し、その結果を出しています。「患者が知りたいのは、なぜ痛いのか、なぜ治 らないのか、どうすれば治癒するのか?だけである」と序文にあります。 「うつによる体の痛み」は近年注目されていますが、サーノ博士の「心と痛みの 関係」を認識した上で、更に最新のペインクリニックでのトリガーポイントブロック注射治療、坑うつ剤・坑不安剤を使ったシステマチックな治療法を実践し、完治したストーリーは、非常に論理的で納得できる内容でした。
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